冷え・ストレス・瘀血 ― 東洋医学で読み解く生理痛の「体質タイプ」
自律神経 生理痛
冷え・ストレス・瘀血
― 東洋医学で読み解く生理痛の「体質タイプ」
東洋医学は生理痛をどう見るか
前回は、生理痛を我慢し続けるリスクについて
お話ししました。
今回は、東洋医学の視点から
「なぜ痛みが起きるのか」
をもう少し深く掘り下げます。
東洋医学には「不通則痛(ふつうそくつう)」
という言葉があります。
気や血の流れが滞ると、
痛みが生じるという意味です。
つまり、生理痛は
「子宮だけの問題」ではなく、
身体全体の巡りが関係していると考えます。
そして、その巡りの乱れ方には、
いくつかのパターン(体質タイプ)があります。
あなたはどのタイプ? ― 3つの体質パターン
① 冷えタイプ(寒凝血瘀)
こんな傾向がある方:
・手足がいつも冷たい
・温めると痛みが和らぐ
・経血の色が暗く、塊が混じることがある
・生理が遅れがち
・冷たいものが好き、または冷房に弱い
冷えが骨盤内の血流を低下させ、
子宮が硬くなることで収縮が強くなります。
温めると楽になるのがこのタイプの特徴です。
日常でできるセルフケア:
・腹巻やレッグウォーマーで下半身を温める
・冷たい飲み物を控え、常温か温かいものを選ぶ
・シャワーだけでなく、湯船につかる習慣をつける
・生姜やシナモンなど、身体を温める食材を取り入れる
② ストレスタイプ(肝気鬱結)
こんな傾向がある方:
・生理前にイライラや気分の落ち込みがひどい
・胸や脇腹が張る
・ため息が多い
・生理周期が不安定になりやすい
・肩こりや頭痛を感じやすい
ストレスによって「気」の流れが滞り、
それが「血」の巡りにも影響します。
いわゆるPMS(月経前症候群)の
症状が強く出やすいのがこのタイプです。
日常でできるセルフケア:
・深呼吸やストレッチで意識的にリラックスする時間をつくる
・好きな香り(柑橘系のアロマなど)で気分転換
・睡眠時間を確保する(特に生理前の1週間)
・自分を責めすぎない——PMSの症状はホルモンの影響です
③ 瘀血タイプ(血瘀)
こんな傾向がある方:
・痛みが刺すように鋭い
・経血にレバー状の塊が多い
・経血の色が暗紫色
・肌のくすみやクマが気になる
・舌の裏の血管が紫っぽく目立つ
血の巡りが悪い状態が慢性化し、
古い血(瘀血)が体内に滞っています。
生理痛だけでなく、
肩こり・頭痛・肌荒れなど
全身の不調につながるのが特徴です。
日常でできるセルフケア:
・適度な運動を習慣にする(ウォーキングやヨガなど)
・長時間同じ姿勢を避ける
・青魚、黒豆、黒きくらげなど血の巡りを助ける食材を取り入れる
・脂っこいもの、甘いもの、アルコールを控えめに
複合タイプも珍しくありません
実際には「冷え+瘀血」「ストレス+冷え」のように、
複数のタイプが重なっている方がほとんどです。
東洋医学では、舌の状態や脈の感触、問診を通して、
その人固有のバランスの崩れ方を見極めます。
大切なのは、
「自分の身体に何が起きているのか」を知ること。
それだけで、日常のケアの方向性が変わります。
次回予告
「体質はなんとなくわかったけど、鍼灸って実際どうなの?」
次回は、「生理痛に鍼灸って効くの?」
という疑問に、
鍼灸師の立場から正直にお答えします。
痛みや回数、費用のことなど、気になるポイントをまとめてお伝えします。
