梅核気④ 梅核気と上手に付き合うために
自律神経 数秘術 梅核気 井穴刺絡
梅核気と上手に付き合うために
自分でできるケア・よくある誤解・Q&A
全4回でお届けしてきた梅核気シリーズも、今回が最終回です。
これまで、梅核気とは何か、東洋医学でのしくみ、当院の鍼灸治療についてお話ししてきました。
最終回は、今日からご自身でできるケアと、梅核気にまつわるよくある誤解、そしてよくあるご質問をまとめてお伝えします。
今日からできるセルフケア
梅核気の根っこには、「気の滞り」と「胃腸の弱り」がありました。セルフケアも、この2つをほどくことを意識すると効果的です。
① 呼吸を整える ―「ふだん」と「つらいとき」で使い分け
緊張していると、呼吸は浅く、速くなりがちです。
呼吸は、目的によって方法を使い分けるのがおすすめです。
【ふだんのケア】鼻でゆっくり腹式呼吸
呼吸の基本は鼻呼吸です。鼻からゆっくり吸ってお腹をふくらませ、鼻からゆっくり吐きながらお腹をへこませます。
リズムの目安は、5秒かけて吸い、5秒かけて吐く。1分間に6回くらいのゆったりしたペースです。慣れないうちは、秒数よりも「ゆっくり、力まず」を大切にしてください。
寝る前や、ひと息つきたいときに、1日数分続けてみましょう。口呼吸は喉を乾燥させて違和感を強めやすいので、ふだんの呼吸は鼻から吸って鼻から吐くのが基本です。
【つかえ感や緊張が急に強くなったとき】ため息呼吸
こんなときは、ため込んだ緊張を一気に抜く呼吸が役立ちます。
- 鼻から息を吸う
- 吸いきったところで、鼻からもうひと息、短く吸い足す
- 口から「はーっ」と長く、ゆっくり吐き出す
これを2〜3回。深いため息をつくようなイメージです。胸や喉のこわばりがふっとゆるむのを感じられる方も多いです。
ため息呼吸は「ここぞ」というときのための方法です。くり返しすぎると、かえって息苦しさやめまいにつながることがあります。ふだんは鼻呼吸、を基本にしてください。
② 首・肩・胸まわりをゆるめる
喉の違和感がある方は、首や肩、鎖骨まわりがこわばっていることが多くあります。
- 肩をすくめるように持ち上げ、ストンと落とす
- 胸を開くように、両腕を後ろへゆっくり引く
- 首は強く回さず、ゆっくり左右に傾ける程度に
「気持ちいい」と感じる範囲で行ってください。
③ 胃腸をいたわる食べ方
胃腸の力が落ちると「痰(余分な水分)」が生まれやすくなります。
✓ 冷たい飲み物・アイスは控えめに
✓ 甘いもの、脂っこいもの、乳製品のとりすぎに注意
✓ よく噛んで、腹八分目を心がける
✓ 胃の逆流が気になる方は、寝る前2〜3時間は食べない
また、しそ(紫蘇)、みかんの皮、香味野菜など香りのよい食材は、東洋医学では気の巡りを助けるとされています。料理やお茶に取り入れてみるのもおすすめです。
④ 咳払いより、ひと口の水
つかえ感があると、つい咳払いをしたくなります。
でも、咳払いは喉の粘膜を刺激し、かえって違和感を強めることがあります。気になったときは、常温の水や白湯をひと口、ゆっくり飲むほうがおすすめです。
⑤ 耳ツボシールを押す
当院で施術を受けた方は、貼った耳ツボシールを1日に数回、軽く押してください。
特に、喉のつかえが気になり始めたときに押すのが効果的です。痛いほど強く押す必要はありません。
⑥ 気持ちを「外に出す」
言いたいことを飲み込む、感情をこらえる――それが気の滞りにつながるとお伝えしました。
信頼できる人に話す、ノートに書き出す、少し身体を動かす。どんな方法でも構いません。ため込んだものを外に出す時間をつくることも、立派なセルフケアです。
梅核気のよくある誤解
誤解1 「気のせい」「気にしすぎ」
喉の違和感は、実際に感じている身体の症状です。検査で形の異常が見つからなくても、自律神経や胃腸の働きの乱れによって起こりえます。
誤解2 「ヒステリー=女性の病気、性格の問題」
「ヒステリー球」は古い呼び名の名残で、性格の問題や女性だけの病気を意味するものではありません。男性にも起こる症状です。
誤解3 「咳払いをすれば取れる」
咳払いで一時的にすっきりしたように感じても、喉への刺激が続くことで違和感が長引くことがあります。
誤解4 「異常なしだから、できることはない」
「異常なし」は、重い病気が見つからなかったという大切な安心材料です。その上で、漢方薬、生活の見直し、そして鍼灸など、身体を整えるための選択肢は残されています。
よくあるご質問
Q1 どのくらいで変化を感じられますか?
A. 個人差があります。数回の施術で「喉が軽くなった」と感じる方もいれば、長く続いていた症状ほど、じっくり時間をかけて整えていく必要がある方もいます。まずは数回の施術で身体の反応を見ながら、今後のペースをご相談します。
Q2 病院の薬や漢方と一緒に受けても大丈夫ですか?
A. はい、併用していただけます。半夏厚朴湯などの漢方薬や、胃酸を抑える薬を飲まれている方も多くいらっしゃいます。お薬の変更や中止は、必ず主治医にご相談ください。
Q3 逆流性食道炎と言われていますが、受けられますか?
A. はい、受けられます。東洋医学では胃腸の働きを整えることも梅核気の治療の大切な柱なので、逆流の症状もあわせて診ていきます。
Q4 鍼が初めてで、少し怖いです
A. 当院は手足のツボが中心で、喉や首に直接刺すことはありません。刺激の強さも、お一人おひとりに合わせて調整します。
Q5 耳ツボシールは目立ちませんか?
A. 小さなシールなので、日常生活やお仕事への支障はほとんどありません。肌がかぶれやすい方は、施術時にお申し出ください。
Q6 男性でも相談していいのでしょうか?
A.もちろんです。喉のつかえ感で来院される男性の方もいらっしゃいます。身体の状態を中心にうかがいますので、どうぞ気軽にご相談ください。
上天草市周辺で、喉の違和感にお悩みの方へ
「検査では異常なしと言われたけれど、つらさは続いている」
「鍼灸が合うのか分からない」
「誰に相談していいか分からない」
そのような場合は、今の状態を一度整理するだけでも構いません。
当院では、喉だけでなく、ストレスの状態や胃腸の調子、睡眠など、身体全体を見ながら施術の方針を考えていきます。
また、ご希望の方には、数秘術を用いてカウンセリングの一環として、生まれ持った気質や傾向を読み解くこともできます。
「なぜ自分はストレスを抱え込みやすいのか」――ご自身の気質を知ることが、気の滞りと付き合っていくヒントになることもあります。
