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東洋医学から見る五十肩

耳穴医学 自律神経 肩関節周囲炎・五十肩

東洋医学から見る五十肩

腎・肝・気血の乱れが肩に出るメカニズム

【シリーズ:肩の痛み・五十肩と鍼灸 第2回】

 

前回の第1回では、五十肩の基本的な症状と3つのステージについて解説しました。

今回は「なぜ50代に五十肩が多いのか」を、東洋医学の視点から紐解いていきます。

 

東洋医学では五十肩をどう見る?

西洋医学では、五十肩の正確な原因はいまだ「不明」とされています。

だからこそ、東洋医学のような「体全体のバランス」から見るアプローチが力を発揮します。

東洋医学では五十肩を「肩だけの問題」とは捉えません。

加齢とともに起きる体内の変化が積み重なった結果として現れると考えます。

 

病気の流れ(病機)

 

ステップ1:「腎」の衰え(根本の土台)

東洋医学では、「腎」は生命エネルギーの根源を管理する臓です。

加齢とともに腎の力が低下すると、骨・関節・腱・筋肉を養う力が弱まります。

「腎は骨を主る」という言葉があるように、骨や関節の老化は腎の衰えと深く関係しています。

 

ステップ2:「肝血」の不足(主症状の担い手)

肝は「筋・腱・関節を潤す血」を管理する臓です。

肝血が不足すると筋肉や腱が潤いを失い、硬くこわばります。

これが五十肩の「拘縮(腕が上がらない)」の主な原因です。

肝腎要(かんじんかなめ)」という言葉がありますが、肝と腎は互いに支え合い、体の根本を成します。

五十肩はまさにこの「肝腎」の衰えが土台になっています。

 

ステップ3:外から邪気が入り込む

弱った体には、外からの「風・寒・湿の邪気」が侵入しやすくなります。

特に冷え(寒邪)は経絡の流れを止め、肩周囲の気血の巡りを滞らせます。

「不通則痛(流れが止まれば痛みが生じる)」

東洋医学の基本原則です。

 

ステップ4:気血が滞り「瘀血(おけつ)」に

気と血の流れが詰まった状態が長く続くと、「瘀血」という固まった血の状態になります。

これが慢性的な痛み・夜間痛・肩の重だるさの原因です。

 

なぜ「五十肩」と呼ぶのか

腎の力が低下するのは、おおよそ40〜50代。

まさに五十肩が多発する年代と一致します。

東洋医学では何千年も前から「この年代に肩の問題が起きやすい」ことを経験的に知っていたのです。

 

また他の理由として、およそ40~50個の原因があるともいわれています。

肩だけの問題ではなくて、いろいろな様々な原因が、加齢と重なって発症するともいわれています。

本当の五十肩(冷凍肩)と呼ばれるものは、それなりに治療、回復にも時間がかかります。

 

次回予告

第3回では、当院の鍼灸による具体的な治療アプローチを紹介します。

「董氏奇穴」「耳穴治療」「井穴刺絡」

がどのように五十肩に作用するかをお伝えします。