花粉症、薬だけで抑え込んでいませんか?
自律神経 花粉症
花粉症、薬だけで抑え込んでいませんか?
毎年やってくる花粉の季節。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。
薬を飲んでなんとかやり過ごす――そんな毎年を繰り返していませんか?
日本人の2人に1人が花粉症
2019年の全国調査によると、日本人の花粉症有病率は42.5%。およそ2人に1人が花粉症です。
スギ花粉症に限っても38.8%。10年前と比べて約10ポイント増加しており、年々その割合は上がり続けています。
さらに、5〜9歳の子どもでも30.1%がスギ花粉症という調査結果もあり、もはや「大人の病気」とは言えません。
花粉症はまさに「国民病」です。
薬は「止める」もの、「治す」ものではない
花粉症の一般的な治療は、抗ヒスタミン薬を中心とした薬物療法です。
くしゃみや鼻水を抑え、目のかゆみを軽減する。確かに、薬は症状をラクにしてくれます。
しかし、こんな経験はありませんか?
「薬を飲むと眠くなって、仕事に集中できない」
「毎年同じ薬を飲んでいるのに、年々効きが悪くなっている気がする」
「シーズンが終われば楽になるけど、来年もまた同じことの繰り返し」
「薬をやめたら、すぐに症状が戻る」
薬は症状を「止めている」だけであって、花粉に反応しやすい身体の状態そのものを変えているわけではありません。
対症療法として薬が果たす役割は大きいのですが、「毎年これを続けていくしかないのか」と感じている方も多いのではないでしょうか。
「花粉に負けない身体」という発想
ここで少し視点を変えてみましょう。
同じ環境にいても、花粉症がひどい人と、ほとんど症状が出ない人がいます。
同じ量の花粉を吸い込んでいるはずなのに、なぜ差が出るのか。
東洋医学では、花粉症を「花粉が悪い」のではなく、「花粉を受け入れてしまう身体の状態に問題がある」と考えます。
つまり、身体の防御機能(バリア機能)が弱まっていたり、体内の水分バランスが崩れていたり、自律神経が過敏になっている状態が、花粉症の症状を引き起こしやすくしている――という見方です。
であれば、薬で症状を抑えるだけでなく、「花粉に反応しにくい身体を作る」というアプローチがあってもいいのではないでしょうか。
鍼灸治療という選択肢
鍼灸治療は、東洋医学に基づいて身体全体のバランスを整える治療法です。
花粉症に対しては、次のようなアプローチを行います。
① 身体の防御機能(衛気)を高める
② 消化器の働きを整え、体内の水分バランスを改善する
③ 自律神経の過敏な反応を落ち着かせる
これらはすべて、花粉症の症状が「出にくい身体」を目指す体質改善のアプローチです。
薬物治療を否定するものではありません。薬で症状を抑えながら、並行して身体の状態を整えていく。そういう「併用」の考え方が、花粉症にはとても有効です。
次回の第2回では、東洋医学が花粉症をどのように捉えているのか、そのメカニズムを分かりやすくお伝えします。
「肺」「脾」「肝」という3つのキーワードで、花粉症の根っこにある問題を紐解いていきます。
